ベルタ70周年記念のリゼルヴァ。10のヴィンテージのブレンドらしく、1982も入っているらしい。

色:スタンダードな琥珀色。グラッパとしては濃いめだが、樽熟グラッパはあからさまに着色意識してるのがあって、若くても濃いめな色の物があるが(テキーラのアネホみたく)、これは年数相応の色に感じる。
香味:割かし何時ものパオロ・ベルタな香味、心做しか些かマジア的な雰囲気が何時もよりも強い気がする、ふくよかで香りの展開が広域で、他のグラッパと比して丸みのある刺激感の抑えられた香味が敷衍する。
グリーンペッパー、タイムやオレガノを枯らした風味、幾許かの葉巻、紫蘇の葉、藁、リコリス、スターアニス、ルバーブのコンポート、煮詰めたマンゴー、柑橘類の蜂蜜、干した無花果、ダークチェリー、カカオマス、珈琲、奥に幾分何時ものエステリー感より刺激的に感じるアルコール、これはベースが柔らかめなので、特にそう感じ易いのかも知れない。
(追記)そも箱に製菓用と書いてあったので、アルコールの刺激感はメタノールに因る物かも知れない。
全体的に丸くまた要素が多く、薬草系のリキュールの風味があれば、アルマニャックの様なスパイシーさもある、嗅いでいて心地良いグラッパ。
味:甘みと共に上るグラッパらしいヴィナッチャからの蒸留酒感、パワフルに、然し規律を持って、暴れ過ぎない様統制されている様は正にベルタ、上がって来た味わいは概ね香味で感じた印象と似通ったそれ、これはコニャックとは異なる所、上って来る甘みに香味のコンプレックスな風味がオーディオで言うコンプレッサーを掛けた様な規律を持って整然とパワフルさを展開する、後味は幾許か苦く、然しアルコールのそれと言うよりは、ヴィナッチャの青臭さと皮や茎に依存すると思わせるそれは、フィニッシュ時のアルコールと樽の苦みやえぐみを如何処理するか苦心している様に思えるコニャックと比べて、少々「ズルい」様な当たり前と思わせるフィニッシュ。
展開が奇麗でとても落ち着いていて、且つパワフル。
言ってしまえば詰まらないとも言い得るグラッパではあるが、グラッパで此処まで「他のハードリカーと張り合える」形に持って行けているのは流石ベルタと言った所。
他の単年のリゼルヴァと比較すれば、味が深くまた広大になっている感じはする。
ヴィンテージ物も特色が出て良いのだけど、個人的には良く出来たブレンデッドの方が好み。コニャック然り。
然し、飲んだ後、呼気が心地良いグラッパになるのが面白い。
兎角グラッパらしさに突っ込んだ物も偶に飲みたくはなるけど、ベルタは常飲出来るグラッパ。

1500mLのマグナムボトルなので、愈々此処で60cmドールの出番だぁ~、と軽く考えていたら、60㎝ドール無茶苦茶でかくて驚愕。
ボトルがちっちゃく見える…。

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